「過去に学び、それを現在?未来に生かす」ことを学びの基本とする人文科学部において、とくに総合歴史学科は、現在をより良く生きるために「過去に学ぶ」、つまり過去の歴史を幅広く詳しく正確に学ぶことを目指す学科です。日本史コース、ヨーロッパ?アメリカ史コース、アジア史コース、歴史遺産コースの4つのコースから構成されています。
総合歴史学科は、中?四国の大学において随一の歴史学を中心とした学科です。日本史、アジア史、ヨーロッパ?アメリカ史、歴史遺産の4コースを設け、学界の第一線で活躍する教員を配置しています。ゆるやかなコース制をとっており、4つの分野を横断的に学ぶことができます。
学外研修やゼミ旅行などで現地見学や調査旅行の機会が多くあります。授業内で博物館の展示を見学する小規模なものから、アジアやヨーロッパ各地を訪問する大規模なものまであります。
さまざまな地域や時代の歴史や文化を学ぶことで、人類社会の多様性を知り、現代社会の課題を理解する能力が身につきます。さらに、自分自身で問題を見つけ、史料を収集?分析し、論理的に表現することを通じて、問題を設定?解決する能力も身につきます。歴史への深い理解に根ざした広い視野を持ち、現代社会にさまざまな形で貢献できる人材を育成します。
1年次から漢文?英文などの史料に触れ、それらを読み解く力を養い、史料を通して社会のあり方を考察する方法を学びます。さらに2年次以上では、史料を収集する方法や、史料から読み取った内容に基づいて論理的に表現する力も鍛え、史料収集能力や論理構成力を身につけていきます。
※いずれも必要な科目を履修すれば卒業と同時に取得できます。
卒業に必要な単位数
総合教養教育科目20単位,外国語教育科目8単位,
専門教育科目68単位, 以上を含め合計124単位以上
鈴木 琢郎
准教授
日本古代史?歴史考古学
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
日本史入門1、日本史講読1?2、日本史研究1?2、日本史講義1A、総合歴史ゼミナールⅠa?Ⅱa?Ⅲa?Ⅳa、古文書学の基礎
日本の歴史の内、古代史(飛鳥時代?平安時代)について学んでいく。学術論文の読み方、歴史史料の読解の仕方など、歴史研究の基礎を中心に学習を進め、自身の関心のある事柄を「学術的」「科学的」に研究する技術を磨いていく。
主要業績:
苅米 一志
教授
日本中世史?宗教社会史
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
日本史講読3
主として初年次生に対し,日本史学の研究方法と,対象となる史料の概要を提示する。入門用に「怪異」「女性史」「戦国史」「説話」など,興味深いトピックをとりあげて解説している。また,日本中世に関する地理学?考古学?民俗学の方法論について紹介するとともに,受講生には新書?文学作品の内容発表を課している。
主要業績:
三田 智子
准教授
日本近世史?地域史?都市史
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
日本史入門2、日本史講読5?6、日本史研究5?6、日本史講義3、歴史総合ゼミナールⅠc?Ⅱc?Ⅲc?Ⅳc
日本の近世社会に関する基本的な知識を身につけるとともに、くずし字を読む力や、近世史料の読解力を養う。
主要業績:
小林 亜沙美
准教授
西洋史(中世)
学位:
博士(Dr. phil.)
主要担当科目:
ヨーロッパ?アメリカ史入門1、ヨーロッパ?アメリカ史講読2、ヨーロッパ?アメリカ史研究1?2、歴史人物の生と時代1B 、ヨーロッパ?アメリカ史講義1C 、総合歴史ゼミナールId?IId?IIId?IVd
現代の国際社会の根底にはヨーロッパ中世に築かれた政治?社会?宗教?文化の要素が非常に多く存在している。それらを把握するため、様々な史料を取り扱いながら過去に迫り、多角的な視点、客観的な分析能力を培う。
主要業績:
山本 航平
講師
西洋史(近現代)?西洋文化史
学位:
博士(文化史学)
主要担当科目:
ヨーロッパ?アメリカ史研究、ヨーロッパ?アメリカ史講義、ヨーロッパ?アメリカ史講読、ヨーロッパ?アメリカ史入門、歴史人物の生と時代、異文化共生特論、総合歴史ゼミナール、総合歴史基礎ゼミナール
「新しい文化史」とよばれる研究潮流において注目を集めてきたトピックから、16世紀以降の西洋史(南北アメリカ史?ヨーロッパ史)に関する議論を展開する。たとえば環大西洋史、読書の歴史、感性の歴史、記憶の歴史、身体の歴史などに着目し、さまざまな歴史事象やそれらに関して蓄積されてきた研究を紹介することで、受講生が知的関心を発展させる機会を提供したい。
主要業績:
渡邉 将智
准教授
アジア史(中国古代史)
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
アジア史講読1
中国史を学ぶために必須となる漢文読解の基礎能力を養う。テキストは中国古代の代表的な史書である『三国志』を用いる。漢文の基本文法や訓読方法のみならず、テキストに登場する人物?用語や時代背景も詳しく解説し、史料読解の基本姿勢と中国史の専門的知識の定着を図る。
主要業績:
井上 あえか
教授
アジア史,南アジア地域研究
学位:
国際学修士
主要担当科目:
アジア史講義2A
南アジア(アフガニスタンを含む)の政治?社会の歴史をまなび,地域の政治的?文化的背景をふまえて現在を理解する。とくに南アジアのイスラーム社会に注目し,現在の地域紛争と国際情勢を歴史的に理解し,戦争と平和を自分のことばで語れるようになることを目的とする。
主要業績:
賈 鍾壽
教授
アジアの文化史
学位:
文学修士
主要担当科目:
歴史遺産
キーワードは「アジアの世界遺産」。歴史遺産の調査?研究の基礎を学ぶ。これを受けてアジアの歴史遺産を取り上げ,その保存と活用のよりよい方法を探る。歴史遺産から,何を学ぶべきかを具体的に取り上げる。
主要業績:
中山 穂孝
講師
人文地理学
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
地理学概論、歴史遺産講義2B、歴史遺産史料講読3、歴史遺産研究3?4
日本における歴史遺産の保存?活用について概観し、観光資源としてどのような価値を持っているのかを把握する。地理学的な視点から、地域のなかで都市や歴史遺産が形成?継承されてきたプロセスとその背景を学生たちと共に考えていきたい。
主要業績:
中塚 朋子
准教授
社会学
学位:
博士(学術)
主要担当科目:
社会学の世界と歴史、社会学概論A、社会学概論B、社会教育演習Ⅰ、社会教育演習Ⅱ、社会教育課題研究Ⅰ、社会教育課題Ⅱ、社会教育実習
「社会学」科目では、社会学の理論や方法を日常的な出来事や社会問題を通して学び、人々の関わりや社会に対する想像力と洞察力を培い、現代社会の仕組みや課題について考える。「社会教育」科目では、社会教育の理念や実践を通して、現代社会の急速な変化や学習者のニーズに応じた社会教育の課題や方法について考える。
主要業績:
若見 理江
准教授
哲学?宗教学
学位:
博士(文学)
主要担当科目:
哲学の世界と歴史,ヨーロッパ人の思想
古代から現代にいたる哲学者が何を問題にしてきたのかを概観することによって哲学的な考え方を学び(哲学史)、現代における身近な問題を哲学的観点から考察する(哲学)。また、聖書を読み、ユダヤ教?キリスト教に関する基本的な知識を身につける。
主要業績:
松﨑 博子
准教授
図書館情報学,図書館文化史
学位:
博士(図書館情報学)
主要担当科目:
図書館概論
現代公共図書館の社会的意義を概観し,日頃利用者が強く意識しない図書館の機能に気づかせる。図書館専門職の果す役割について概説する。図書館と社会の関係を理解して「図書館とは何か」という問いかけにそれぞれ自分なりの答えを見つける。
主要業績:
金 河
講師
ハングル
学位:
人文科学修士
主要担当科目:
ハングル文法入門、ハングル講読入門、ハングル中級
韓国語の正しい発音と文法を基礎から丁寧に学習する。韓国語だけではなく韓国の歴史、文化、現代事情も合わせて学習し、実践的に使えるコミュニケーション能力を伸ばしていく。
主要業績: